甘いもの食べすぎると糖尿病になると言われていますが、実際はどうなのでしょうか。糖尿病は患者数が多いにも関わらず、誤解が多い病気です。糖尿病は一度発症してしまえば、完治することはありません。糖尿病は早期発見が重要なので、まずは検査から始めましょう。

カプセルと葉

糖尿病の診断には、採血を行って二つのことを証明する必要があります。
一つは血糖値の検査を通じて得られる高血糖の診断、もう一つはそれが慢性の経過であることの診断です。
随時血糖検査は食事とは関係なしに採血して測定した血糖値のことで、正常値の範囲にあるかを見ることで高血糖の診断ができます。
しかしこの随時血糖検査で正常値を逸脱していた場合でもすぐに糖尿病と診断されるわけではありません。
これに加えて、糖尿病の典型的な症状がある場合、もしくは確実に網膜症がある場合に糖尿病と診断されます。

糖尿病は大きく分けて2タイプある

糖尿病は原因によって、1型糖尿病と2型糖尿病のふたつに分けられます。
大まかに1型糖尿病はインスリンが分泌されなくなる病気、2型糖尿病はインスリンは分泌されているものの効きにくくなっている状態と言えるでしょう。
1型糖尿病、2型糖尿病ともに発症には遺伝因子が関わっていますが、その関与の程度は2型糖尿病の方が強いと言われています。
また、1型糖尿病と2型糖尿病は発症機序は異なりますが、臨床症状は類似しているため、鑑別が困難なことも少なくありません。

まず1型糖尿病は膵臓のインスリンを分泌する細胞の破壊によって、インスリンを分泌できなくなる病気です。
遺伝的な因子とウイルスなどの環境因子が組み合わさって起こると考えられています。
わが国では1型糖尿病は少なく、糖尿病全体の5%以下です。
典型的には小児から思春期にかけて発症します。
のどが渇き、水を飲む量も増えるため多尿をきたします。

ときにインスリン欠乏が原因と思われる昏睡状態になることもあります。
1型糖尿病の治療においては血糖値のコントロールが非常に重要になります。
そのため1型糖尿病が疑われる場合には、直ちにインスリン療法を開始します。
インスリン療法に加えて、食事や運動などの生活習慣の改善が必要です。
運動は血糖コントロールの改善に関して、効果は立証されていません。

しかし体力の保持や増進、ストレスの解消などのQOL改善に関しては有効であるとされています。
そのため、一定量かつ同程度の運動を続けることが望ましいです。
インスリン療法は舞食膳に投与するほか、寝る前にも投与します。
病態が安定してきたら、インスリンの投与回数、量を見直して調整していきます。

一方、2型糖尿病の場合、インスリンの分泌障害に加えて、効かなくなることも加わります。
複数の遺伝因子に過食や運動不足、ストレスなどの環境要因や加齢が加わり発症します。
我が国の糖尿病の大半を占め、生活習慣病の代表ともいうべき疾患です。
2型糖尿病の場合の治療の第一歩は、患者さんが糖尿病の病態を十分に理解し、食事生活や運動を見直して生活習慣を改善していくことです。
これを継続しても良好な血糖コントロールが得られない場合には、薬を使っていくことになります。
そしてそれでもよくならなければインスリン療法を考慮していくという流れです。

糖尿病になる原因はライフスタイルのみだれ!

糖尿病の多くはライフスタイルの乱れによって起こります。
ここで一つ例を挙げてみてみましょう。
ご両親がともに2型糖尿病の姉と妹がいたとします。
2人のインスリン分泌能を調べてみたところ、ともに食後のインスリン分泌が低値でした。
それでは血糖値はどうなるのでしょうか。

ダンスのインストラクターで食事も節制している姉は正常でした。
こうした例では、肝臓、筋肉、脂肪組織などがインスリンが効きやすくなっているため、インスリンが少なくてもやりくりしていくことができるのです。

一方、妹は糖尿病でした。
もともとは、姉と同じくインスリン分泌能が低下していても血糖値は何とか是正されていたと思います。
しかし結婚して家の中でテレビを見ながら間食する毎日を繰り返していくうちに少し太ってきて、インスリンが徐々に効きにくくなり、健常人並みになってしまいました。
こうなると、もともとインスリン分泌能が低かったために、糖尿病へ移行していくのです。
この妹がインスリン分泌障害優位の2型糖尿病の代表例であり、裏を返して言えば、先天的にインスリン分泌障害があっても、ライフスタイルの悪化が加わらなければ、糖尿病には至らないということなのです。

今の日本人は、妹に似ている人が多いと言われています。
つまり日本人はインスリンが正常に分泌されないインスリン分泌障害の人が多いのです。
日本人のインスリン分泌能は、欧米人のほぼ半分といわれています。

そのため、欧米人に比べて少しのライフスタイルの乱れでも糖尿病を発症しやすいと言うことが出来ます。
そして今では日本人はアメリカ人に比べて、摂取カロリーは低いにもかかわらず、糖尿病の有病率はほぼ変わらない状況になってきています。

ライフスタイルの改善には、姉の方を見習う必要があります。
姉には妹と違って、運動習慣がありました。
運動は痩せることに主眼が置かれがちですが、実は運動のみで痩せるのはとても難しく、肥満の解消には食事の方が大切です。
運動では痩せること以上に、食後の運動によって即効的に食後の高血糖を抑える効果や、運動の継続によってインスリンを効きやすくすることが重要な目的になります。
しかし糖尿病患者の中には運動を禁止あるいは制限した方がよい人もいるので、運動を開始する前には十分な検査が必要です。

糖尿病になりにくい食生活を心掛ける

2型糖尿病は1型糖尿病と異なり進行が緩やかであるため、発症しても長時間自覚症状がなく気付かれなかったり、早期に診断されても自覚症状がないため受診、治療を中断してしまったりすることが多いです。
しかしその間にも合併症は進んでいきます。
何らかの自覚症状が出現し、ようやく受診した時には、すでに合併症が存在していたり、合併症が重症化していたりします。
このため、糖尿病はサイレントキラーと呼ばれることがあります。
したがって、早期発見・早期治療が最も重要です。

糖尿病が増えてきたのは、日本人の食事生活が欧米化してからであると言われています。
先述の通り、日本人は元来インスリン分泌障害優位の2型糖尿病が多いです。
しかし食生活の欧米化が進んできたため、近年はインスリン分泌能がタフで糖尿病になりにくいタイプの日本人でも、高度な肥満からインスリンが効きにくい2型糖尿病になるケースが増えてきています。
そういったケースでは、食事を見直す必要があります。

基本的には食事を規則的にし、炭水化物、タンパク質、脂質のバランスをキープしたまま、総摂取エネルギーを適正化していくことが好ましいとされています。
このようにバランスを取ることによって、血糖コントロールは改善していくからです。
過食やバランスの悪い食事は高血糖を助長してしまいます。

厳しい食事制限には注意が必要

また過度のダイエットはインスリン抵抗性を改善せず、むしろ血糖コントロールを乱す原因となります。
適切な摂取カロリーは身長から求められる標準体重と身体活動度によって評価されます。
実際には管理栄養士が食品交換表を用いて指導を行うような方法なので、基本的には受診して指導を受けることが重要です。
ただし食欲がないときは、おかゆやアイスクリームのような消化の良い食べ物を選び、絶食しないようにしましょう。

また食欲のあるときは血糖値が上がりやすくなっているので、腹八分目にすることが大切です。
このように、状態によって摂取エネルギー以外にも配慮する点はあります。
食事の改善の目的は、体の代謝状態をできる限り正常に近づけることによって、インスリンの分泌能と効き目を是正していくことあります。
これにより、合併症の発症や進展を防ぐことができるからです。
しかし糖尿病になってからではなく、普段からこのような食生活を心掛けることで、予防することが賢明であると言えるでしょう。

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